ねこちゃんの採血方法&保定方法
前回のブログではわんちゃんの採血について投稿させていただきましたが、今回はねこちゃんの採血の特集をさせていただきます。
ねこちゃんの採血というと馴染みのない方も多いかと思います。
ねこちゃんはわんちゃんに比べてじっとしていることが難しいため、採血の時に暴れてしまうケースがあります。
今日はねこちゃんの血液検査の採血がどのように行われているかをご紹介します。
ねこちゃんの採血場所は主に
・後ろ足
・首(頚静脈) です。
『首⁉』と驚かれた方もいらっしゃったかと思いますが、
ねこちゃんではごく一般的に首は採血場所として使われます。
血液検査は検査によって必要な血液の量がありす。
人間ですと血管が太いため、腕から採血しますがねこちゃんでは前足の血管が細いため、後ろ足や首の太い血管から採血します。
また、足が短い子(マンチカンちゃん)は後ろ足の血管がはっきりと浮き上がってこないことがあります。
本人の負担を少なくし、正確な値の検査結果を得るために首の血管はよく使用されています。ですので、採血の際、首から採血しますと言われても驚かないでください。
≪保定方法≫
~後ろ足からの採血編~
① ねこちゃんの背中を自分の方に向け、 ねこちゃんに横向きに寝転がって頂きます
② ねこちゃんの前足をおさえます
③ 上側になっている足が邪魔をしないようにおさえます
④ 下側の足の内側から採血をします
⑤ 針が刺さっていた場所を圧迫止血して、包帯を巻いたら終了です
⑥ 包帯は30分くらい経ったら外します
~頚からの採血編~
① 顎の下を持ちます
② 頚と前足が一直線になるように伸ばします
③ 消毒をし、採血が終わったら、頚を楽にします
④ 針が刺さっていた場所を圧迫止血し、獣医師が止血を確認したら終了です
採血の所要時間はねこちゃんのコンディションにもよりますが、概ね5分程度です。
ねこちゃんは病院では緊張でおとなしくしている子も、甘えられる飼い主さんと一緒の和んだ自分のテリトリーであるお家では暴れてしまうこともあるので様子を見ながら往診では採血を行います。
病院では慣れない環境から緊張で固まってしまったり、頼る飼い主さんがいなかったり、プロの保定でしっかりとおさえたりすることにより採血をスムーズに行えることがあります。
まとめ
あまり採血の場面をご覧になる機会もないかと思いますが動物病院の現場ではこのようにねこちゃんたちの採血を行っています。
ねこちゃんの全身状態の把握に血液検査は強い味方です。
定期的にチェックして体の状態を知っておいてあげてください